2004年10月14日星期四

万叶恋歌-桜之章20

そろそろ準備できたか?
→差不多都准备好了吧?
ああ…ごめん!
→啊,抱歉
思わずウェディングドレス姿に見とれてた…
→情不自禁的想要看你穿婚纱的样子……
え?似合うかって?
→哎?相配吗?
似合うよ…
→很相配啊!
世界で一番綺麗だ。
→全世界最漂亮的了!
誰にも見せたくないくらいに…
→不想让任何人看到的那么漂亮……
なんだ?緊張してるのか?
→什么啊,有点紧张?
大丈夫~
→没关系。
これからなにが起こっても、誰も俺たちを引き裂くことはできない。
→从今以后,无论什么事,什么人都无法分开我们。
もし俺たちが離れ離れになるとしたら、世界が終わる時だけ。
→如果有一天我们分开了,那一定是世界要灭亡的时候
その日が来るまでは、俺たちはずっと一緒だ…
→在那一天到来之前,我们会一直在一起。
余計に緊張してきたって?
→变得更紧张了?
お前には俺がいるだろ?
→你有我,不是么?
だから安心しろ。
→所以,你就安下心来吧。
お前が笑う時は俺も笑う。
→你笑的时候,我也会笑
そしたら楽しさは二倍だ。
→这样就会是双倍的快乐。
お前が泣く時は一緒に泣こう。
→你哭的时候我也会陪你一起哭。
お前の泣き顔が誰にも見られないように抱きしめよう。
→为了不让任何人看到你哭泣的脸,我会紧紧的抱住你。
ほら~笑顔笑顔~
→好了,笑一个、笑一个。
せっかく綺麗な格好をしてるのに、緊張してたら台無しだぞ!
→难得打扮得这么漂亮,紧张就不好了。
と、もうそろそろ教会に行く時間から…
→啊,就快要到去教堂的时间了啊!
バージンロードで待ってるから~(チュ) 早く来いよ。
→我在红地毯那里等你哦。(kiss~)快点来哦!
『天地といふ名の絶えてあらばこそ汝とわれと逢ふことを止まめ』
→『天与地,一旦绝其名;你与我,到头不相逢。』
世界が滅びる日が来ても、貴方と私はずっと一緒だ。
→——即使世界灭亡的那一天到来,我也会一直和你在一起。
この思いを胸に抱きしめて、君の傍に居続けよう。
→心中怀着这样的心情,继续一直待在你身边
いつまでも…
→永远……
いつまでも…
→永远……

万叶恋歌-桜之章19

もう桜も終わりかなぁ~
→樱花的季节就要结束了啊。
一週間前はちょうど咲き始めて綺麗だったんだけど…
→一周之前,正是樱花刚刚开放的时候,那时候真的很漂亮啊!
ええ?俺の仕事が忙しくてなかなか予定が合わなかったから仕方ないって?
→啊?因为我的工作太忙总是无法赶上计划所以没办法?
でもお前だって同じだろう?
→但是你也一样吧。
まったくほら、またすぐにそうやって拗ねる~
→真是的,你看,又这么快就闹别扭了。
でも俺は、満開の時よりも散る時のほうが好きだなぁ~
→但是,和满开的时候相比,我更喜欢樱花飘落的时候。
なんでかって?
→为什么啊?
それは桜って散るからこそ美しいと思うから。
→那个,樱花,正是因为会凋谢才更美丽。
永遠なんてないけど、俺が生まれる前よりもずっと昔から同じ場所で毎年同じように綺麗な花を咲かせていると思うと、ロマンチックじゃないか?
→我认为,虽然没有永远,但是一想到在我们出生的很久很久以前,在同一个地方,每年都会开放着同样美丽的樱花,难道你不觉得很浪漫吗?
だから~今日お前と一緒に同じ桜を見れてよかった~
→所以,今天能和你一起看一样的樱花真是太好了。
実は、お前に渡したいものがあるんだ。
→其实,我有东西要送给你
受け取ってくれるか?
→你能收下吗?
はい~桜の花びら。
→给,樱花的花瓣。
さっきお前と会う前に、たくさん拾っておいたんだ。
→刚才在和你见面之前捡了好多
きれいだろう?
→很漂亮吧。
あ、風が吹いてきたなぁ~
→啊,风起了
風で花びらが飛んでいく…
→花瓣在风中飞走了。
指輪、見えるか?
→戒指,看到了吗?
お前を驚かそうと思って、桜の花びらの下に隠しておいたんだ。
→我想要给你一个惊喜,所以把它藏在了樱花的花瓣下面。
渡すのが遅くなってごめんな。
→这么晚才给你,对不起。
その代わり、よく見て。
→为了表示我的歉意,请仔细看
指輪に桜の柄が入ってるんだ。
→戒指上有樱花的花纹。
お前の好きな花だろ?
→这是你喜欢的花吧。
いまお前の目に映る桜の花びら一枚一枚に、お前への愛を込めても足りないくらいだ。
→即使是在你今天所看到的每一片花瓣中都注入我对你的爱也感觉不够。
これから一生をかけて、お前に全部伝えたい。
→今后,我会用尽我的一生,把爱全部都传达给你。
一分一秒、お前が瞬きをする瞬間もないくらいに…
→每一分每一秒,在你眨眼的瞬间也不会停止。
もう、俺が言いたいこと、分かるよな?
→现在,我要说的话,你都明白了吧。
ほら~左手、出して。
→来,给我左手。”
『この花の一よの内に百種の言そ隠れるおほろかにすな』
→『赠此花一枝;中有万语千言,切莫等闲观。』
世界中の愛を込めて、いま貴方に桜を贈る。
→——包含了全世界的爱,就在现在我送你的樱花。
昔の人は桜を贈ったけれど、俺は将来の幸せを誓って、この指輪をお前に贈るよ。
→过去的人会送给恋人樱花,我以将来的幸福起誓,送给你这只戒指。
絶対に幸せにする。
→绝对会让你幸福的;
だから…俺と結婚してください!
→所以,请嫁给我吧。

万叶恋歌-桜之章18

あれ?俺、いつの間に寝てた?
→哎?我什么时候睡着了?
ごめんな、一緒にいるのに…
→抱歉,明明是和你在一起的说。
ん?仕事が忙しくて疲れてるんでしょうって?
→哎?工作太忙,很累了?
バカ~そんなの全然大丈夫だって、心配するな~
→笨蛋,那种事完全没有问题,不用担心。
でも…久しぶりに夢を見てたんだ~
→但是,很久都不做梦了呢。
夢の中でぼんやり立ってると、後ろの方から聞き慣れた声がする。
→在梦中,呆站着的我,身后传来很熟悉的声音。
振り返ると煉瓦作りの小さな可愛らしい家が建ってた。
→回过头一看,那里立着一座用砖砌成的小巧又可爱的房子。
近づいて行ったら、ドアが開いてお前が出てきたんだ。
→走近它的时候,门开了,你从里面走了出来。
お帰りって、笑顔で…
→你对我说:‘欢迎回来!’,还一边笑着。
すごく暖かくて幸せな夢だった。
→是个很温暖很幸福的梦啊!
あっ、恥ずかしい話しちゃったなぁ…
→啊,说了很难为情的话啊!
俺、やっぱり仕事で疲れてるのかも~
→也许我真的是工作太忙累着了吧。
ん?いつか実現できたらいいねって?
→不,我是说,要是有一天能实现就好了。
なんかこういうの照れるなぁ…
→不知为何,感觉这样说很难为情啊。
夢の話なんて人にしたことなかったから…
→像是人们从来没有去做过在梦里发生的事。
ほかの人には言うなよ、俺とお前だけの秘密な~
→不要对别人说啊,这是我和你的秘密。
でもいつか、本当にそうなったらいいなぁ~
→但是有一天真的能实现就好了。
はぁ~お前も、一緒に昼ねしよう~今度は同じ夢見てるように…
→哈~你也一起来睡个午觉吧。这次也许能做同一个梦呢。”
『人も無き国もあらぬか吾妹子と携ひ行きて副ひて居らむ』
→『岂无,无人无国处;偕妹去,相伴住。』
誰も知らない場所で貴方と一緒に静かに暮らしたい。
→想要和你在谁都不知道的地方,一起平静的生活下去。
体温を感じながら、そっと眠りにつく。
→感受着太阳的温度,渐渐的睡着。
きっとこの句を読んだ人もそんな暖かい気持ちだったのだろう。
→读到这句的人也一定是这样暖暖的心情吧。

万叶恋歌-桜之章17

付(つ)き合(あ)ってから今日(きょう)でもう一年(いちねん)かぁ~
→自从开始交往到现在已经一年了啊!
お前と出会(であ)ってから本当(ほんとう)にいろいろあったなぁ~
→从遇到你开始,真的发生了好多事情啊!
二人(ふたり)で海(うみ)に行(い)ったり、遊園地(ゆうえんち)にも行ったなぁ~
→两个人一起去海边,一起去游乐园
あとは水族館(すいぞくかん)、映画(えいが)もよく見に行ったし…
→之后是水族馆,也经常去看电影。
一年前、俺がお前の帰(かえ)り道(みち)を狙(ねら)って告白(こくはく)した時のことをまだ覚(おぼ)えてるか?
→一年前,我在你回家的路上等你,向你告白时候的事情,还记得吗?
あの時俺はお前に振(ふ)られると思(おも)ってた。
→那时候我以为会被你拒绝。
俺、いままで一目惚(ひとめぼ)れなんてしたことなかったし…
→到现在为止还没有对谁一见钟情过(明明对女主角一见钟情了)
自分から告白するなんて、初(はじ)めての経験(けいけん)でどうしたらいいのか分(わ)からなかった…
→向别人告白这种事也是第一次经历,所以不知道该怎么做才好。
だけど、お前は俺を選(えら)んでくれた。
→但是,你选择了我。
あの時、俺を選んでくれなければ、いままでこんなに楽(たの)しい日々(ひび)は過(す)ごせなかった。
→那时候,如果你没有选择我的话,就不会有现在这样快乐的日子了。
今日だけは言わせてくれ。
→只有今天,请让我说
普段(ふだん)は言えないことをたくさん言うから、ちゃんと聞(き)いておけよ~
→说很多平时不会说的话,所以你一定要认真的听啊。
本当にありがとう。
→真的,很感谢你!
お前がいたから、どんな時でも笑(わら)って楽しく過ごせた。
→因为有你在,所以无论什么时候,都是欢笑着快乐地度过的
喧嘩(けんか)することも、泣(な)かせるようなこともあったけど…
→虽然也有吵架的时候,也有让你哭泣的时候
それは、お前がいてくれたから、出来たことなんだと思う。
→但是我想,那正是因为有你在才会发生的事情。
一年前の俺に教(おし)えてやりたい!いま、幸(しあわ)せだって。
→我想要告诉一年前的我:现在,我很幸福!
おっ、おい~泣くなよ~本当に涙(なみだ)脆(もろ)いなぁ~
→喂,喂,不要哭啊。真是个爱哭鬼……
でも、そんなところも好(す)きだ。
→但是,我也正是喜欢你这样的地方。
大好きだ。
→非常喜欢!
お前の泣き顔(がお)も、笑顔(えがお)も、毎日見ていたって絶対に飽(あ)きない自信(じしん)がある。
→你哭泣时候的脸,欢笑时候的脸,即使每天都见到,我相信也绝对没有腻的那一天。
だから、これからもずっと、傍(そば)にいてくれよな。
→所以,今后的日子也请你一直在我身边。”
朝月の日向黄揚櫛せつ子旧りぬれど何しか君が見れど飽かざらむ
→黄杨梳,本是故旧伴;为何见君面,饱看却不厌。
付き合いは長(なが)いが、貴方(あなた)を見つめることに飽きた日はない。
→——虽然交往了很长时间,但是看着你的日子,永远不会有腻的那一天。
今日よりも明日(あした)、明日よりも明後日(あさって)。
→明天比今天多一点,后天比明天多一点。
そうやってもっともっとお前のことを好きになれる。
→就这样,会一天比一天的更喜欢你。
この気持(きも)ちのまま、ずっといつまでも…
→这样的心情一直下去,一直,直到永远。

万叶恋歌-桜之章16

『梓弓弦緒とりはけ引く人は後のこころを知る人そ引く』
→『檀弓弦,有意始挽;如今挽弓者,自是情志坚。』
永遠の愛を誓う言葉は、私のように簡単に心変わりのしない人が言うべきものだ。
→——永远的爱的誓言,应该是我这样的不会变心的人说的话。
俺は絶対に心変わりなんてしない。
→我绝对不会做出变心这样的事。
だからもっと、俺のことを信じてくれないか。
→所以,能更加信任我吗?
なぁ~さっき見た映画どう思った?
→哪~刚才看的电影,你觉得怎样?
最後のシーン感動したって?
→最后的一幕,很令人感动?
俺はあんまり好きな映画じゃなかったなぁ~
→倒不是我很喜欢的啊!
え?何でかって?
→哎?为什么说?
うん~主人公の男が最後ヒロインに結婚してほしいって言うシーン、あそこが納得いかなかった。
→嗯……男主角最后说想要和女主角结婚的那一幕,那里我不太能理解。
へぇ?あそこが一番泣けるシーンだって?
→哎?你说那儿是最催人泪下的一幕?
ええ~俺は主人公の男がさらりと結婚してほしいって言うのがいやだったなぁ~
→诶,我不喜欢男主角太快说出想要结婚。
よく考えてみろよ。
→好好想想嘛
そんなにすぐ結婚してほしいって言えるものなのか?
→这是能够那么快就说出来的事情么?
俺だったら、結婚してほしいって簡単には言えないなぁ~
→如果是我的话,想要结婚这种话可不会那么简单就说出口的。
それが、好きな相手ならなおさらに…
→而且,如果是喜欢的对象就更是如此。
でも、軽くその言葉を使わない代わりに、俺は結婚する人を絶対大切にできる自信がある。世界で一番大切にする。
→不过呢,虽然是不会轻易说出那样的话,但对于结婚对象,我自信绝对会很珍惜她。在世界上最珍惜的人就是她。”
なんだよ~人の顔じっと見て…
→干嘛啊,这样一直看着人家。
お前、俺のいま言ったこと信じてないだろう?
→你,不相信我刚才说的话是吧?
でもいつか言ってやるから覚悟しとけよ~
→但总有一天,我也会说那些话的。你要做好准备哦。
その時はどんな映画よりもドラマよりも感動させる!
→到那时候,一定比任何一部电影,任何一部电视剧都让你感动。
だから待っててくれよな~
→所以,你会等的吧?

万叶恋歌-桜之章15

ん~あは…
→“嗯~啊哈~
もう朝かぁ…
→已经早上了啊。
おはよう~
→早上好。
って、まだ寝てるかぁ…
→喂,还要睡啊。
仕方ないなぁ~
→真是拿你没办法。
ほら、ちゃんと布団かけて寝ないと風邪引くだろう。
→喂,不盖好被子睡的话会感冒的哦。
寝てる時は本当に幸せそうな顔してるなぁ~
→睡觉的时候真是一副很幸福的样子啊。
楽しい夢でも見てるのか?
→做了什么快乐的梦吗?
そんな幸せそうな顔見せられたら、起こす気になれないだろ?
→看到你那幸福的睡脸,想要叫你起来的心也没有了。
ったく~
→真是的……”
昨日お前の帰りが遅くて不安になっちゃって、思わず怒ってごめんな。
→昨天你回来晚了,我变得很不安,不由分说就对你生气,对不起。
バカだよなぁ…俺。
→混蛋啊我。
お前が浮気なんてするわけないのに…
→你当然不是见异思迁的人。
仕事が忙しくて連絡できなかったことも知ってるよ。
→因为工作太忙所以才没能联系的事情也是知道的。
疲れてるところに不安な思いさせて悪かったなぁ…
→你那么疲累的时候还让你感到不安,对不起。
お前はこんな俺と一緒にいて、楽しいか?
→你和这样的我在一起,快乐吗?
全然彼氏らしいことしてやれないし…
→我都完全没有做过男朋友该做的事情。
でも、本当は俺も不安なんだ…
→但是,其实我也很不安
お前に嫌われたくなくて…
→不想被你讨厌……
だから、しょっちゅう気持ちを試すようなこと言って…
→所以,经常说些试探你心意的话。
俺ってバカだよなぁ~
→我这个人真是笨蛋啊!
お前に嫌われたくなくて、必死になってる…
→就为了不让你讨厌,我变得这样拼命。
でも…お前がいやだって言っても絶対誰にも渡さない!
→但是,即使你说了不,我也绝对不会把你让给别人的。
お前は俺だけのもの!
→你是属于我一个人的。
おっ、起きたのか?
→啊,醒了啊。
おはよう。
→早上好。
もうしかして…いまのを聞いてた?
→难道说,刚才我说的你都听到了?”
聞いてない?だったら別になんでもない…
→“没听到……的话,那就没什么事了。
本当になんでもないって…
→真的什么都没有。
さて~俺はそろそろ起きて、お寝坊さんのために久しぶりに朝ご飯でも作ってやろうかなぁ~
→哎,我差不多也起床吧,为睡懒觉的你来做很久都没做过的早餐吧。
お前の好きなオムレツ作ってやるから、早く起きてこいよ~
→我会做你喜欢的煎鸡蛋卷。你要快点起来哦。”
『朝に日に見まく欲りするその玉をいかにせばかも手ゆ離れざらむ』
→『朝里白昼都想见,珠玉一般;如何才能不离手边。』
貴方を大切に思い、自分だけのものにしたい。
→——感觉你是那么重要,想要你只属于我。
俺って、こんなに独占欲強かったっけ?
→是啊,我的独占欲居然这么强。
へへ~しかし、寝顔可愛かったなぁ~
→嗨,但是,你的睡脸好可爱啊!

万叶恋歌-桜之章14

あ?この甘い匂い…
→啊,这种甜甜的香味
もうしかしてチョコレート?
→难道是巧克力?
エプロン姿可愛いなぁ~
→你穿围裙的样子好可爱啊!
こうやってるとまるで新婚みたいじゃないかぁ~
→这样做的话,难道不像新婚一样吗?
あっ、ふう~落ち着け、俺!
→嗯~冷静下来啊,我说。
明日はバレンタインデーかぁ…
→明天是情人节啊。
ふぅ~まったく、職場の人に配れーとか言って、俺はほっといたままかよ…
→嗯~真是的,居然说让我分给公司的人,把我放一边吗?
なぁ~俺さ、お腹減ったなぁ~え?
→哪~我肚子饿了。
いま忙しいって?
→哎?你说你今天忙?”
ったく、いつもならすぐ隣に来てごめんねって謝ってくれるのに…
→真是的!要是平时的话肯定马上来到我身边道歉:“对不起啊”的了。
はぁ~なんか憂鬱な気分…
→啊,感觉好忧郁啊!
俺さ、昔バレンタインに持って帰れないくらいのチョコを貰ったことあるんだ~
→我啊,从前,收到过别人送的多到没法拿回去的情人节巧克力
トラック二台分くらい!
→大概有两卡车哦。
すごいだろう?
→很厉害吧!”
って分かりやすく嘘をついてんのに返事なしかよ…
→喂,这很明显是说谎嘛,你给点回应嘛。
ふん~俺も大人げないけど、ちょっとくらいやきもち妬いてくれたっていいじゃないかぁ…
→嗯……虽然我不够成熟,但是你为我吃一点小醋难道不可以吗?
お前が俺の分のチョコは作ってくれないって言うから、自分で作りに来ました。
→如果你说没有为我做给我的那部分巧克力的话,那我就只好自己来做了。
って、なに怒ってんだよ?
→喂,你在生什么气啊?
なに?さっきの話のこと?
→什么?刚才的话?
へぇ~まったく、お前は~早くお前が俺の分作ってくれないとチョコの代わりにお前食べちゃうぞ~
→唉,真是的,你啊!如果你不赶快为我做的话,你就要作为巧克力的代替品让我吃了哦!”
っは、ははは~はぁ、顔真っ赤!って、俺もだよなぁ…
→嗯?嗯嗯嗯。哈~~脸红了!什么?我也是。
え?本当はこれ俺の?
→哎~这真的是给我的?
ふっ、じゃあ~もう我慢できないから、味見だけしていい?
→那么,我已经等不下去了,尝一下味道可以吗?
勘違いするなよ!
→不要误会。
俺はチョコの味見がしたいだけなんだからな。
→我只是想尝一下巧克力的味道。”
『恋ひ恋ひて逢へる時だにうるはしき言尽くしてよ長くと思はば』
→『恋复恋,纵然才得一见;若欲长相忆,尽倾恩爱言。』
会えた時は私にたくさん好きと言ってほしい、長く一緒にいたいなら。
→——希望再见面的时候你对我说很多次喜欢,想要一直在一起。
やきもちを妬いてくれるお前も、本当は嫌いじゃないんだけどなぁ~
→为我吃醋的你,真的不是不喜欢。
女心はよく分からないよ~
→只是因为我不太懂得女生的心。

万叶恋歌-桜之章13

駅前で待ち合わせをしているが、今日はあいにくの雨。
→虽然约好了在车站前碰面,但是今天倒霉地遇到了下雨天。
心なしか目の前を通り過ぎる人もいつもの休日に比べて少なく感じる。
→也许是心理作用吧,眼前来来往往的人和以往的假日相比,好像少了。
雨って、なんか気分も滅入るよなぁ~
→说起雨,感觉气氛也变得沉闷了。
遅いなぁ…
→好慢啊~
何かあったのかなぁ…
→是遇到什么事情了吗?
いつも俺より早く着いてるのに…
→明明总是比我早到的说。
メールも電話も一向に来る気配はない。
→短信和电话一通都没来的样子。
電車が遅れているのだろうか…
→是电车晚了吗?
出かける時になにかあったのか?
→出来的时候遇到什么事情了吗?
それとも…
→还是
いやな予感が頭の中を駆け巡る。
→——不好的预感一直在脑海中徘徊。
落ち着かないなぁ…
→冷静不下来啊。
やっぱりもう一回電話してみるか。
→果然还是再打一次电话试试吧。
…あ?おい!大丈夫かぁ?
→嗯?喂,没关系吧?
随分濡れてるじゃないか?
→淋得这么湿啊!
まったく、お前に何かあったら俺…
→真是的,你要是遇到了什么事,我……
えっ、なんでもない!
→没、没什么事。
もっとこっち来いよ!
→再过来一点。
傘、どうした?
→伞怎么了?”
なに?途中で傘が壊れた?
→什么?半路上伞坏了?
まったく…
→真是的
どじなんだから…
→搞砸了!
今日はもうデート中止。
→今天的约会也终止。
その代わり、俺が髪の毛乾かしてやるから。
→作为补偿,我帮你把头发弄干。
そんな顔すんなよ~
→不要摆出那样的表情嘛。
たまには二人でゆっくりするのも悪くないだろ?
→偶尔两个人一起悠闲地度过也不错啊。”
見わたしの近き渡をたもとほり今か来ますと恋ひつつぞ居る
→『望去,渡口在眼前;绕道也应来,抑或有谁阻?』
ときめきと不安を持って、待ち合わせ場所になかなか来ない貴方を待つ。
→——带着不安的心跳,等待着一直都没来到约会地点的你。
待ち合わせの相手が来た時の嬉しさは不安な気持ちの分だけ喜びに変わる。
→约会对象到来时的快乐心情是由不安的心情转变成的。
昔からそれは一緒なんだなぁ~
→从过去开始,一直一样。

万叶恋歌-桜之章12

「うん?写真落としたよ。」
→“嗯~相片掉了。”
拾った写真に目をやると、そこには丸くなって気持ちよさそうに眠る一匹の猫が映っていた。
→看了一眼捡起的相片,上面是一只圆圆的、安睡着的猫。
「猫?どうしたんだこれ?飼ってるの?」
→“猫?怎么回事,这是,她养的吗?”
何度も「可愛いでしょ」と自慢されると、俺は猫にさえ嫉妬してしまう。
→好几次她都很自豪地说:“很可爱吧?”,结果我居然嫉妒起那只猫了。
「そんなに可愛い猫なら、ぜひ会わせてよ。実は俺も結構猫好きなんだよ。」
→“如果真的是那么可爱的猫的话,一定要让我看看。其实我也是非常喜欢猫的。”
その次の休日、俺はお土産の猫缶が入ったコンビニ袋を揺らしながら、家へと向かっていた。
→接下来的那个假日,我带着作为礼物的猫粮罐头去她家,一边晃着便利店的袋子一边向她家里走去。
(ディン·ドン) (にゃあ~)
→(门铃声。开门的声音。喵~~)
「あは~おとなしいなぁ~抱っこされても嫌がらないんだぁ~可愛いなぁ~写真で見るよりも丸々として毛並みも綺麗だなぁ~」
→“啊~好乖啊!被抱着也没有反抗情绪。真可爱啊!比照片上还要圆圆的、毛也梳理得很漂亮。”
猫は俺と目が合ったかと思うと、部屋の奥へと消えていった。
→猫看了我一眼,很快消失在了里屋。
俺の大人げない嫉妬に気づいたからかもしれない。
→可能是感觉到我不够成熟的嫉妒了吧。
なんて勘のいい猫なんだ!
→真是只敏感的猫啊!
「行っちゃったなぁ…俺のこと怖かったのかなぁ~なんて。ごめん。もう少しだけこのままでもいい?猫だけずるい。」
→“走掉了。可能是害怕我吧,我想。抱歉,就这样再呆一会好吗?只有猫的话就太狡猾了。”
『うつたへにまがきの姿見まく欲り行かむと言へや君を見にこそ』
→『并非说,欲将篱笆看,只为见君面。』
「あなたの庭が見たい」と言ったのは、貴方に会いたかったから。
→——说想看看你家的院子其实是想见你。
俺の場合は猫だったけど…今度はあの猫とも仲良くなれたらいいなぁ~
→我的立场是为了猫,下次能和那只猫好好相处就好了。

2004年10月13日星期三

万叶恋歌-桜之章11

「しっかし、本当(ほんとう)にこの店(みせ)好(す)きだよなぁ~」
→“话说,你真的是很喜欢这家店啊!”
お気(き)に入(い)りのカフェテラスで街(まち)行((ゆ)く人(ひと)を二人(ふたり)で眺(なが)める。
→两个人坐在喜欢的露天咖啡馆里,看着街上来来往往的人。
「最近(さいきん)疲(つか)れてるみたいだったから、心配(しんぱい)してたんだぞ。
→“最近,你看起来好像很累,让我很担心。
ふ、でも、元気(げんき)そうな颜(かお)見て安心(あんしん)した。
→但是看到你精神满满的脸就放心了。
俺も、お前と話(はな)してると元気が出(で)るよ。
→我也是只要和你说说话就会打起精神来的。”
ん?最近仕事(しごと)で何かあったかって?
→“嗯?最近工作上遇到了什么事?
いや、别に何もないけど…
→没有。没什么特别的。
はぁそういえば、彼女できたって同僚(どうりょう)の子に聞かれたなぁ~
→哈~这样说的话,同事问我是不是交了女朋友呢。
女の勘ってすごいよなぁ~ええ?
→女生的直觉真是很强啊!”
なんて答(こた)えたかって?
→“嗨~怎么回答的?
いや、别に…関係ないだろう?
→啊,没什么,没什么关系吧。”
おっ、おい、なんで急に拗(す)ねるんだよ~
→“喂,喂,怎么突然闹别扭了。
ええ?教(おし)えてくれないから?
→嗨~~,因为不告诉你!
それは…なんかちょっと耻(は)ずかしくてさぁ~
→那个,因为有点害羞啦。
俺、自分のこと言うのに苦手(にがて)で…
→我啊,不擅长说自己的事情。
ごめんな。
→抱歉啊!”
えっ?許(ゆる)すからなんて答えたか教えてって?
→“哎?告诉你我是怎么回答的就原谅我?
それは、正直(しょうじき)にはいって答えたよ。
→那个,说实话,我就回答:是。
そんなにまじまじと見つめるなよ~
→不要那样一直盯着我。
まだ彼女って呼(よ)ぶのに惯(な)れてないんだってば…
→还不习惯称你为女朋友的说。
いまだにお前と会う時は、いつも緊張(きんちょう)するし…
→直到现在,和你见面的时候还是很紧张啊
周りの人間にいろいろ聞かれるのも、耻ずかしいんだよ…
→被周围的人问起好多事情还是很害羞的。”
っあ、なに一人でにやにやしてるんだよ!
→“啊!你干嘛一个人笑成那样!”
え?彼女って言ってくれて嬉(うれ)しいって?
→“哎~!被我称为女朋友很开心?
なんか…こういうのって照(て)れるよなぁ…
→不知为啥,感觉这样说很难为情呢;
でも、お前の拗ねた颜が見れたから、いいかなぁ~なんて。
→但是,看到你闹别扭的脸莫名就很开心。
えへ大丈夫、拗ねた颜も可爱(かわい)いよ~」
→没关系,闹别扭也很可爱。”
『妹(いも)と言(い)はば無礼し恐(かしこ)ししかすがに懸(か)けまく欲(ほ)しき言(こと)にあるかも』
→『称汝阿妹,唯恐无礼;纵然如此,仍愿用此语。』
まだ付(つ)き合(あ)って少(すこ)ししかたっていない貴方(あなた)を恋人(こいびと)と呼ぶのは耻ずかしい。
→——现在称呼才交往不久的你为女朋友有点害羞。
「なんか照れくさいけど、こういうのも悪(わる)くないよなぁ~」
→虽然感觉有点难为情,但是这样说也不错啊!

万叶恋歌-桜之章10

「はぅ~今日(きょう)もいい天気(てんき)だ!せっかく二人(ふたり)で出(で)かけるんだから、やっぱり天気がいいほうが気持(きも)ちいいよなぁ~行(い)ってきます!」
→啊~今天天气也很好啊。难得两个人要出去,果然,还是天气好心情也比较好啊。我出门了。
いま俺(おれ)は彼女(かのじょ)と付(つ)き合(あ)っていて、これからデートの待(ま)ち合(あ)わせ場所(ばしょ)に向(む)かう。
→我和她正在交往。现在我要去我们约会碰头的地方了。
足取(あしど)りがとても軽(かる)く感(かん)じる。
→感觉脚步是如此轻快。
「待ち合わせまでには、まだ時間(じかん)があるなぁ~」
→离约定的还有一段时间。
前(まえ)に遅刻(ちこく)してしまったことがあった。
→之前,也迟到过。
あの時(とき)は本当(ほんとう)に申(もう)し訳(わけ)ないことをしたなぁ…
→那时候真是感到很抱歉啊。
「そうだ!いいこと思(おも)いついた~今日(きょう)は寄(よ)り道(みち)しないで、早(はや)めに行って驚(おどろ)かせてやろう!」
→啊,对了。想到了很好的事情。今天不走小路,早点去,给她一个惊喜吧。
俺が早(はや)く行ったら、どんな顔(かお)するんだろう。
→如果我早到的话,她看到我会是什么表情呢?
ドキドキする。
→想到这个心就怦怦地直跳。
いつだって彼女に会(あ)う時は緊張(きんちょう)する。
→无论什么时候,见到她就会紧张。
いまはまだ慣(な)れないけど、いつか普通(ふつう)になる日(ひ)が来るのかなぁ。
→虽然现在还没有习惯,但是总有一天,总有习惯的那一天吧。
『待(ま)つらむに 至(いた)らば妹(いも)が 嬉(うれ)しみと 笑(え)まむ姿(すがた)を 行(い)きて早(はや)見(み)む』
→『等待中见面,妹喜欢;为看微笑容,想早去见。』
待ち合わせ場所に早く行って、嬉(うれ)しそうな貴方(あなた)の顔が見(み)たい。
→——想要早点到碰头的地方去,见到她开心的笑脸。
歌(うた)の意味(いみ)を噛(か)み締(し)めながら、俺は待ち合わせ場所へと走(はし)り出(だ)した。
→我一边玩味着和歌的意思,一边走向我们碰头的地方。
好(す)きな人(ひと)を思(おも)う気持(きも)ちは、今(いま)も昔(むかし)も変(か)わらない。
→想到心上人时的心情,无论过去还是现在都是一样的吧 。
早(はや)く会(あ)いたい。
→想要早些见到。

万叶恋歌-桜之章09

「はぁ~遅(おそ)いなぁ~いつもこの時間(じかん)に通(とお)るはずなんだけど…」
→啊,好慢啊。平常都是这个时间经过这里的。
俺は彼女の通る時間にいつもの道(みち)へとやってきた。
→我总是在她要经过的这个时间来到这里。
「やばい…緊張(きんちょう)してきた…」
→糟糕,好紧张。
会(あ)えない日(ひ)が続(つづ)くほどに、切(せつ)ない思(おも)いは募(つの)っていた。
→见不到她的日子一天一天地继续,切不断的思念也越来越厉害。
彼女の笑顔(えがお)を見(み)たい。
→想要见到她的笑脸。
彼女の声(こえ)を聞(き)きたい。
→想要听到她的声音。
彼女を…この腕(うで)で抱(だ)きしめたい。
→也想要用这双手抱住她。
そう思った時には足(あし)がこの場所(ばしょ)に向(む)かっていた。
→这样想的时候,脚总是不自觉的就走到这里。
「あぁそろそろ通る時間だよな…」
→啊~差不多快要到她走过这里的时间了吧。
時計(とけい)に目(め)をやると、彼女が通る時間に近(ちか)づいてきた。
→看看手表,已经接近她要经过的时间了。
やっぱりセリフとか考(かんが)えてきた方(ほう)がよかったか?
→果然,还是考虑一下台词比较好吧。
『下野(しもつけ)の安蘇(あそ)の河原(かわら)よ石(いし)踏(ふ)まず空(そら)ゆと来(き)ぬよ汝(な)がこころ告(の)れ』
→『下野安苏河滩;未踩石头跨如飞,快把心事向我谈。』
貴方(あなた)に会(あ)いたくて、空(そら)を飛(と)ぶ気持(きも)ちできた。
→——想要见你,都想从空中而来。
だから気持ちを聞かせてほしい。
→好想倾听你是怎样的心情。
この歌(うた)を読(よ)んだ人も、いまの俺と同(おな)じような気持(きも)ちだったのかなぁ…
→读过这首和歌的人是不是有着和我一样的心情呢?
暗闇(くらやみ)の中(なか)からこつこつと足音(あしおと)が聞こえてくる。
→我听到了从黑暗中传来的,咯噔咯噔的脚步声。
間違(まちが)いない、彼女だ!
→没有错,一定是她。
「こんばんは!あの…俺のこと、覚(おぼ)えていますか?ああ、あの、今日(きょう)はどうしても言(い)いたいことがあって…貴方を待(ま)っていました。話(はなし)…聞いてくれませんか。あっ、ああの…す、好(す)きです!俺と、付(つ)き合(あ)ってくれませんか?」
→“晚上好。那个~你还记得我吗?啊~那个~有一件事情,今天无论如何都想要告诉你。我一直在等你。我的话……你愿意听一下吗?那、那个,我……我喜欢你。请和我交往好吗?”
突然(とつぜん)すぎて、驚(おどろ)いたかもしれない。
→也许太突然,吓到她了吧。
でもこの言葉(ことば)が俺の気持(きも)ちのすべてだ。
→但是这句话,代表了我所有的心情。
恐(おそ)る恐る彼女の顔(かお)を覗(のぞ)くと、泣(な)きそうな顔をした彼女と目が合(あ)った。
→战战兢兢,偷偷地看她的脸,和面露无奈的她目光相遇了。
でも、しっかりとした意志(いし)を宿(やど)したその瞳(ひとみ)は俺をまっすぐ捕(とら)える。
→但是我捕捉到她那双带着坚定眼神的眼睛。
彼女は、こくんと頷(うなず)いた。
→她点点头。
その瞬間(しゅんかん)、俺は彼女の手(て)を取り、自分の胸元(むなもと)に引(ひ)き寄(よ)せた。「絶対(ぜったい)、大事(だいじ)にするから。」
→那一瞬间,我握住她的手放在了我的胸前,绝对,我绝对会珍惜的。
俺はいつまでもいつまでも、星明(ほしあか)りの下、彼女を抱(だ)きしめていた。
→在星光下,我一直一直地抱着她。

万叶恋歌-桜之章08

「あぁ~今日(きょう)も疲(つか)れた~はぁ、一人(ひとり)で飲(の)む酒(さけ)がこんなにおいしくないなんて、初(はじ)めてだ。」
→啊~今天也很累啊。一个人喝酒是这样的难以入口,还是第一次。
いますぐに会(あ)いたい。
→我想现在就见到她。
いますぐに抱(だ)きしめたい。
→想马上就抱住她。
自分(じぶん)の気持(きも)ちに気(き)づいた時(とき)から、毎日(まいにち)会いたくてたまらなくて…
→从发现自己心情的那一刻开始,每天都想见她想得不得了
どうしたらいいのか分(わ)からない…
→不知道怎么办才好。
でも、いざ会(あ)ったら、まともに顔(かお)も見(み)れない。
→但是,一旦见到了,却又害羞。
俺ってかっこ悪(わる)いなぁ~
→我这个人,真是失败啊!
最近(さいきん)の俺は四六時中(しろくじちゅう)こんなことばかり繰(く)り返(かえ)し繰り返し考(かんが)えている。
→最近的我,一天到晚,都在反反复复地想着这样的事情。
「はぁ~気晴(きば)らしにテレビでも見(み)ようかなぁ~」
→啊~为了消愁解闷,看看电视吧。
ぼんやりと見つめていると、ある人気(にんき)女優(じょゆう)がゲストとして出(で)てきた。出演者(しゅつえんしゃ)に軽(かる)く会釈(えしゃく)をし、その女優の笑顔(えがお)がアップで映(うつ)された瞬間(しゅんかん)、あの日見た彼女の顔と重(かさ)なった。
→呆呆地看着电视,那个人气女优是作为客人出来的。她对着演出者微微地点头,那个女优的笑脸,特写放大的那一瞬间,和我那天见到的她的笑脸重叠了……
「会いたいなぁ~」
→好想见她啊。
いま彼女は何をしているんだろう。どこにいるんだろう。誰と一緒(いっしょ)にいるんだろう。誰を思(おも)っているんだろう。聞(き)きたくても聞(き)けないことがたくさんある。
→现在她在做什么呢?在哪里呢?和谁在一起呢?她在想着谁呢?想问却不能问的事情实在是太多了。
「俺って、こんなに臆病(おくびょう)だったかぁ?駄目だ!酒もテレビも集中(しゅうちゅう)できない!へぇ~こんな日はもう寝(ね)よう。」
→我,是这么胆怯的人啊?不行啊,不管是酒还是电视都无法令我专注。这样的日子,还是早些睡吧。
「おやすみなさい…って、誰もいないかぁ~」
→即使说“晚安”也没有人听啊……
その夜(よる)、夢(ゆめ)の中に彼女が出てきた。
→那天晚上,她出现在了我的梦中。
俺の方に手を差(さ)し伸(の)べて笑(わら)っている。
→她笑着向我伸出手。
彼女の手を取り、俺もつられて笑う。
→我握住她的手,也被她所感染而笑了。
彼女の大(おお)きな瞳(ひとみ)に俺が映(うつ)っている。
→她大大的眼睛里,映出了我的身影。
きっと俺の瞳の中にも彼女が映(うつ)っているだろう…
→肯定,在我的眼中,也映着她的身影吧。
優(やさ)しく幸(しあわ)せな果(は)かない夢物語(ゆめものがたり)。
→温柔的,幸福的,短暂的梦物语。
『相見(あいみ)ては 面隠(おもかく)さるる ものからに 継(つ)ぎて見まくの 欲(ほ)しき君かも』
→『对面头不抬;却愿常相见,君再来。』
会えば恥(は)ずかしくて顔も見てないが、できることならもっと貴方(あなた)に会いたい。
→——即使见到了也因为害羞没能看到她的脸,如果可以的话,还想要见到你。
これが現実(げんじつ)になればいいのに…何度(なんど)も何度も夢の中で祈(いの)った。
→这要是能够变成现实的话会有多好啊。我在梦中不断的祈祷。

万叶恋歌-桜之章07

「あっ、あの後姿(うしろすがた)…似(に)てる!はあ~なんだ、違(ちが)う人かぁ~」
→啊!那个背影很像她。唉……什么啊,原来是别人。
いますれ違(ちが)った人、彼女(かのじょ)に似(に)ていたなぁ。
→刚刚擦肩而过的人,长得真像她。
(パッ)「痛っ!あっ、あぁすみません!大丈夫です!ぼーっとしていただけです…これ、まとめておけばいいんですよね?先輩の頼(たの)みならいつでも引(ひ)き受(う)けますよ~そんなに心配(しんぱい)しないでください。俺はいつだって元気(げんき)ですから。」
→(碰撞声) “唔。啊,对不起!没事儿!我刚才走神了……了解~要整理这些东西对吧。前辈,只要是你的委托,我随时都会帮忙的。别这么放心不下我,我可是精力十足的哦!”
会社(かいしゃ)の廊下(ろうか)、社員食堂(しゃいんしょくどう)、毎日乗(の)る電車(でんしゃ)、近所(きんじょ)のコンビニ…ふと彼女がいるんじゃないか、どこかですれ違(ちが)っているんじゃないかと、思(おも)わず探(さが)してしまう。
→在公司走廊、员工食堂、每天乘坐的电车、家附近的便利店,我总是不自觉地四下寻找她的踪影。总感觉她就在旁边,或许我们会在哪里擦肩而过。
「また気(き)のせいかぁ…」
→又是我的错觉…
でも…どんなに目(め)を凝(こ)らしても、彼女を見(み)つけることはできなかった。
→然而,无论多么仔细地寻找,我还是找不到她的影子。
忙(いそが)しい日(ひ)が続(つづ)き、もう随分(ずいぶん)と彼女と会(あ)っていなかった。彼女は今夜(こんや)も一人、星明(ほしあか)りの下(した)を歩(ある)いているのだろうか。少(すこ)しでも俺のことに気づいてくれていたなら…なんて思ってしまう自分を情(なさ)けなく思ってしまう。
→忙碌的日子持续着,已经很长时间没有遇到她了。今夜,她是否也独自漫步在星光下?或多或少,她是否注意到了我?——连我自己都觉得自己很可悲。
「こんなにも人(ひと)を好(す)きになるなんて…」
→我怎会如此疯狂地恋上她……一想到她,暖意、幸福感、心痛与苦闷就涌上心头……
彼女の姿を思い出すだけで、暖(あたた)かくて、幸(しあわ)せで、切(せつ)なくて、苦(くる)しくて…もし恋(こい)の病(やまい)で死(し)ぬことがあるなら、俺はもう…千回(せんかい)は死んでいるんじゃないか…
→如果有人因爱情而死,我恐怕已经死了上千回。
「そういえば、こんな歌(うた)が万葉集にあったなぁ~」
→这么说来,《万叶集》里也有这样的相思之歌。
『思(おも)うにし死(し)にするものにあらませば千度(ちたび)そわれは死にかへらまし』
→『若是相思,致人于死;我已死而返,何止千次。』
恋焦(こいこ)がれて死ぬなら、私はもう千回死んでいる。
→——若恋爱令人心焦而死,我已经死过一千回了。
今夜もビルの窓(まど)から見(み)える星たちに、彼女とまた会えるように祈(いの)る。
→今夜,我照旧向着房间窗外的繁星们祈祷,请让我再次遇到她。

万叶恋歌-桜之章06

「ただいま~って、誰(だれ)もいないよなぁ~」
→“我回来了。”呃,说了也没人应的。
久(ひさ)しぶりに友達(ともだち)と会(あ)って、はしゃぎ過(す)ぎてしまった。酔(よ)いが回(まわ)っているせいか、足元(あしもと)が覚束(おぼつか)ない。
→见到久违的老友,闹得有些过头了。酒劲一上来,走路跌跌撞撞的。
「あ~今日(きょう)はよく眠(ねむ)れそう~あいつも元気(げんき)そうでよかった。また飲(の)み会(かい)でも企画(きかく)するかぁ~はぁ~昔(むかし)の人(ひと)も恋(こい)をして泣(な)いてきているかぁ…」
→啊……今天似乎能睡个好觉。那个家伙好像也过得不错。下次再找他出来喝几杯。呵……“古人亦为情所困、以泪洗面”,么……
彼女(かのじょ)への気持(きも)ちに気(き)づいても、俺は別(べつ)に何(なに)かをするわけでもなく、以前(いぜん)と変(か)わらない日々(ひび)を過(す)ごしている。ただ…仕事(しごと)が早(はや)く終(お)わった時(とき)は必(かなら)ず、あの道(みち)を通(とお)るようにしていた。道(みち)の向(む)こうからやってくる彼女を見(み)つけた時(とき)は、思(おも)わず振(ふ)り返(かえ)って彼女を見送(みおく)る。それが最近(さいきん)の日課(にっか)。
→尽管我喜欢她,但这并不意味着我会采取什么行动。生活一如既往。只是,工作早早结束的时候,我一定会走那条路。看到她迎面走来,我一定会回头目送她。这已成为近来我每天生活的例行项目了。
「そういえば、今日は会えなかったなぁ~」
→这么说起来,今天没有看到她啊……
何をしていても、誰かと話していても、俺は彼女を一度も忘(わす)れたことはない。ただこの手(て)が、心(こころ)が、彼女をひたすらに求(もと)め続(つづ)ける。
→无论在做什么、跟谁说话,我都无时无刻地惦记着她。我的双手和心灵在渴望着她。
「好(す)きだぁ…はぅ…声(こえ)に出(だ)せば出すほど…」
→喜欢你!每一声表白都让我更喜欢你……
『忘(わす)るやと物語(ものがたり)してこころやり過(す)ぐせど過ぎずなほ恋ひにけり』
→『心想能忘,闲谈遣心肠;情未过,恋自长。』
気晴(きば)らしに友人(ゆうじん)と話したのに、ますます貴方(あなた)への思(おも)いが募(つの)ってゆく。
→——和朋友谈心,希望冲淡这份愁绪。却是抽刀断水水更流。

万叶恋歌-桜之章05

「今日(きょう)はさ、お前(まえ)に相談(そうだん)があるんだ。いいかぁ?絶対(ぜったい)に笑(わら)うなよ!真面目(まじめ)な話(はなし)なんだけど…俺(おれ)さ、恋(こい)しちゃったかも…」
→“今天啊,想找你谈个事。听好了,绝对不准笑哦。我是认真的……我啊,好像恋爱了……”
俺は学生時代(がくせいじだい)から一緒(いっしょ)に万葉集(まんようしゅう)の研究(けんきゅう)をしてきた友達(ともだち)に思(おも)い切(き)って相談(そうだん)してみた。
→我决定找学生时代一起研究《万叶集》的友人商量。
「あっ、お前!いま笑(わら)ったろう!?俺が真面目(まじめ)に話(はな)してるのに!」
→“啊!你刚才笑了吧!我这么严肃,你却……”
俺が怒(おこ)ると、友人(ゆうじん)はようやく真剣(しんけん)に聞(き)く気(き)になったようだ。
→看我怒目而视,那位朋友总算愿意认真倾听我的诉说了。
「え?どうやって出逢(であ)ったかって?仕事帰(しごとがえ)りに、コンビニまで歩(ある)いてたんだよ…その時(とき)、女(おんな)の人(ひと)にぶつかって、突(つ)き飛(と)ばしちゃって…手(て)を貸(か)した時(とき)にその人(ひと)の顔(かお)見(み)たら、なぜか目(め)が離(はな)せなくなったんだ。って、ニヤニヤしながらこっちを見(み)るな!恥(は)ずかしいだろう!」
→“嗯?怎么遇到的?下班回家,我步行到便利店时,撞到一个女孩,撞得很远。扶她起来时,看到她的脸,目光不自觉地被吸引了。喂,不要笑嘻嘻地盯着我,不好意思啊!”
予想(よそう)していたよりも、親身(しんみ)になって話を聞いてくれる友人に俺は思わず赤面(せきめん)してしまった。普段(ふだん)からあまり感情(かんじょう)を表(おもて)に出(だ)さない俺が、恋の話をするなんて…よっぽど珍(めずら)しかったに違(ちが)いない。
→我不禁有几分感动,因为朋友体贴地倾听着我的诉说。他一定也觉得稀罕,平时感情不甚外露的我怎么会突然谈起自己的恋爱。
「お前じゃなきゃ絶対(ぜったい)こんな話できないからなぁ…周(まわ)りの奴(やつ)らにも絶対言うなよ!」
→“如果不是你的话,我是绝对不说的,所以绝不要跟其他人说哦!”
『今のみの行事(わざ)にはあらず古(いにしえ)の人(ひと)ぞまさりて 哭(ね)にさへ泣(な)きし』
→『今人如此恋,不孤;古人更甚,放声而哭。』
恋に苦(くる)しんでいるのは貴方(あなた)だけじゃない。
→——为情所困的,不止你一人。
友人はわざとらしく声(こえ)高(たか)らかに万葉集の一句(いっく)を読(よ)み上(あ)げた。
→朋友特意高声诵读了《万叶集》中的一首和歌。
「えーと、たしか昔(むかし)の人も恋をして何度(なんど)も涙(なみだ)を流(なが)してるって意味(いみ)だよな?まあ俺は泣(な)いてなんかないよ!俺はなぁ…彼女(かのじょ)を見(み)かけるだけでいいんだ。俺の気持(きも)ちが彼女に伝(つた)われなくてもいい…って、恥ずかしいこと言わせるな!」
→“我说,这句是说古人也常常为情流泪吧。我可没哭!我啊,只要能看见她就好,就算她不知道我的心意也没关系……不要再让我说那么肉麻的话啦!

万叶恋歌-桜之章04

その後(ご)、帰(かえ)り道(みち)で何度(なんど)か彼女とすれ違(ちが)うことがあった。
→此后,我曾在回家路上多次和她擦肩而过。
出逢(であ)った日(ひ)と変(か)わらず、彼女は足早(あしばや)に俺の横(よこ)を通(とお)り過(す)ぎて行(ゆ)く。
→和偶遇的那天一样,她总是快步从我的面前走过。
時々目(め)が合(あ)ったような気(き)もしたが…結局(けっきょく)はなにもなかった。
→有时我们的视线似乎相遇了,但终究是陌路人,这让我愈加苦闷。
それが余計(よけい)に切(せつ)なくて、俺は彼女が通(とお)り過(す)ぎた後(あと)を振(ふ)り返(かえ)り、暗闇(くらやみ)へと消(き)えていく彼女の背中(せなか)を何度(なんど)も見送(みおく)った。
→她走过去之后,我无数次地回过头、目送她的身影隐没于夜幕中。
仕事(しごと)の帰(かえ)り道(みち)。
→一次归途
彼女が足元(あしもと)を必死(ひっし)に探(さぐ)っている姿(すがた)が目(め)に入(はい)った。
→我发现她拼命地在脚下搜寻着什么
思(おも)わず心配(しんぱい)になり、後(うし)ろから声(こえ)をかけた。
→不觉有些担心,于是在她背后说到
「あのう…何(なに)か探(さが)し物(もの)ですか。よかったら手伝(てつだ)いますよ。」
→请问,你在找什么东西吗?方便的话,我可以帮忙。
顔(かお)を上(あ)げた彼女と目(め)が合(あ)った。
→她抬起头的那一刻,我们的视线交汇了。
彼女も俺のことを思(おも)い出(だ)したのか、「この間(あいだ)はすいません」と謝(あやま)ってきた。
→她好像也想起了我,道歉说:“上次真是不好意思。”
「いえ、大丈夫(だいじょうぶ)ですよ。それよりも、もう夜(よる)も遅(おそ)いですし、探(さが)し物、早(はや)く見(み)つかちゃいましょう。」
→不不,没关系的。先别谈上次的事了,这么迟了,赶紧找东西吧。
彼女は申(もう)し訳(わけ)なさそうに「ピアスを片方(かたほう)落(お)としてしまった」と告(つ)げた。
→她说:“我的耳环掉了一只”,声音里透着歉意。
二人(ふたり)で星明(ほしあか)りを頼(たよ)りにピアスを探(さが)した。
→于是我俩借着星光开始寻找耳环。
必死(ひっし)な彼女を横目(よこめ)で見(み)ながら、恋人(こいびと)からもらったものなのかと考(かんが)え込(こ)んでしまう自分(じぶん)がいた。
→余光里她正拼命地寻找,我沉思着,莫非是恋人送她的东西?
その時(とき)だった。
→就在这时
道(みち)の端(はし)で星明(ほしあか)りに照(て)らされて美(うつく)しく輝(かがや)く桜(さくら)のチャームがついたピアスが目に入った。
→我在路边发现了那只耳环,上面缀着樱花装饰,在星光下闪烁着美丽的光泽。
「おっ、あった!探(さが)し物(もの)ってこれですか?」
→噢,找到了!你找的是它么?
拾(ひろ)ったピアスを彼女の手(て)の平(ひら)にのせると、彼女は嬉(うれ)しそうに笑い、「ありがとう」と何度(なんど)も言(い)うと、去(さ)って行(い)った。
→我捡起耳环放到她的手里,她欣喜地笑了,连声道着谢,走了。
彼女が見(み)えなくなったとたん、俺は我(われ)に返(かえ)って、その場(ば)に思(おも)わず座(すわ)り込(こ)んでしまった。
→她一离开,我又被拉回到现实中,木然蹲坐在原地。
「うわっ!俺、顔(かお)、赤(あか)かったよなぁ…すっげぇ恥(は)ずかしい…だって、まさか話(はな)してくれるとは思(おも)わなかった…しかも、手(て)触(さわ)っちゃった…すごい、ドキドキする…」
→哇!我的脸,刚才肯定通红了,真丢脸。没想到她竟然会和我说话,而且,还碰到了她的手,我的心咚咚跳个不停。
俺、彼女(かのじょ)に、まさか…恋?!
→我,难道是……爱上她了?
「はぁ~バカだなぁ俺…こんなに胸(むね)が苦(くる)しくなるなら、自分(じぶん)の気持ちに気づかないで、遠(とお)くで見ているだけにすればよかった…きっと、あのピアスも恋人(こいびと)からのプレゼントなんだろうなぁ~」
→唉……我真傻。早知道现在这么痛苦,不如当初不要打开心门,而是在远处默默凝望她就好了。那对耳环一定是她的恋人送她的礼物吧!

2004年10月8日星期五

万叶恋歌-桜之章03

「さてと~もう寝(ね)るかぁ~」
→好嘞,睡吧~
布団(ふとん)に入(はい)ってゆっくり目(め)を閉(と)じる。
→钻进被窝,慢慢合上眼。
今日(きょう)の出来事(できごと)を思(おも)い出(だ)すと、自然(しぜん)に眠気(ねむけ)が増(ま)してくる気(き)がするなぁ…
→回想今天遇到的事,不禁睡意袭来。
「まぁ~それだけ疲(つか)れてるってことかぁ~明日(あした)出勤(しゅっきん)したら、机(つくえ)の上(うえ)の書類(しょるい)を片付(かたづ)けて、まだ途中(とちゅう)の資料(しりょう)をまとめて…ほかは何をやればいいんだっけ?はぇ~」
→唔,发生了这么多事,自然会累。明天上班,要整理桌上的文件,还有总结到一半的资料……其他,还要做什么来着?
家に帰(かえ)っても自然と仕事(しごと)のことを考(かんが)えてしまう。
→即使回到家,我仍会不由自主地考虑工作上的事情。
そんな毎日(まいにち)の繰(く)り返(かえ)し。
→如此日复一日。
でも…今日は少し違(ちが)う。
→但今天有点不一样。
そう、道(みち)でぶつかった彼女(かのじょ)。
→对,因为在路上撞见了她。
「ごめんなさい…かぁ~」
→“抱歉”,呢……
俺はたった一言(ひとこと)「すいません」と言(い)った。
→我只说了句“对不起”
彼女も「ごめんなさい」と謝(あやま)って、别(わか)れた。
→她也只说了句“抱歉”,然后我们就各自离开了。
「ほんの数秒(すうびょう)の出来事だったなぁ~」
→如此短暂的偶遇。
瞼(まぶた)の裏(うら)で彼女が俺に微笑(ほほえ)みかける。
→脑海中,她在对我微笑。
見たことのない表情(ひょうじょう)なのに、なぜか胸(むね)が急に苦(くる)しくなる。
→面对这张陌生的脸,我的心却突然有点疼。
「はぁ~眠(ねむ)れねぇ~」
→啊!睡不着……
耳(みみ)を塞(ふさ)いでギュッと目を瞑(つぶ)って、何度(なんど)も寝返(ねがえ)り打(う)ったが…繰り返し彼女の笑顔(えがお)が再生(さいせい)される。
→塞住耳朵、闭紧双眼、翻来覆去。然而,她的笑容还是一次次地浮现。
「はぁ~もう朝(あさ)かぁ~ふぁ、やべぇ、会社(かいしゃ)行(い)く時間(じかん)だ。」
→唉……天亮了。不好,已经到上班时间了。
結局(けっきょく)一晩中(ひとばんじゅう)彼女の姿(すがた)が頭(あたま)から消(き)えることはなかった。
→结果我整晚都在想她。
『遠(とお)くあれば姿は見えず常(つね)のごと妹(いも)が笑(え)まは面影(おもかげ)にして』
→『两地迢迢,不见容貌;阿妹影像现,常浮微笑。』
目を閉じても貴方(あなた)の姿ははっきりと浮(う)かんでくる。
→——即便闭上眼睛,你的身影还是清晰地浮现在脑际。
「最近(さいきん)、よく万葉集の歌(うた)を思い出すなぁ~ふう、学生时代(がくせいじだい)にたくさん覚(おぼ)えたっけ?」
→最近常常想起《万叶集》里的和歌……似乎我在学生时代曾背下过很多……

万叶恋歌-桜之章02

「ふぅ~今日も疲(つか )れたなぁ~おっ?
→呼~又是疲惫的一天。
残業(ざんぎょう)してたらもうこんな時間かぁ。
→加班不知就已经到这么晚了
道理(どうり)で疲れてる訳だ。
→难怪会觉得疲惫。
お~星が見える。
→呵,天上有星星
綺麗(きれい )だ~そう言えば、最近忙しくて星を見上(みあ)げる暇もなかったなぁ~たまにはこんなのも悪くないかぁ~」
→真美~说起来,最近忙得连抬头看星星的工夫都没有。偶尔像这样仰望星空也很不错啊~
(ドン)「あっ、すいません!」
→(碰撞声)“啊,对不起!”
星明(ほしあ )りのせいだろうか、ぶつかってきた人の表情(かお )がはっきりと見えた。
→或许是因为星光很明亮,我看清了撞到我的人的表情。
「ちょっと…余所(よそ)見してて…怪我とかありませんでしたか?」
→“我刚才走神了,没注意。你没有受伤吧?”
星明りに照らされたその姿に、一瞬で俺は彼女から目を離せなくなった。
→星光撒落在她身上,一时间,我的目光竟无法从她那儿移开。
「あぁ…大丈夫ならいいんです!本当に、俺の不注意(ふちゅうい)ですから…」
→“啊~没事就好!是我不小心……”
彼女(かのじょ)は謝(あやま)りながらお辞儀(じぎ)をすると暗闇(くらやみ)へと消えて行った…
→她一边道歉一边向我鞠躬,然后消失在夜色中。
「なんだ…この感じ?もっと話(はな )せばよかったと思うなんて…」
→“我这是怎么了?竟后悔没能跟她再多说一会儿话。”
遠くなる彼女の後姿(なり)を見ながら、俺はいつまでもその場所に立ち尽くしていた。
→我伫立在原地,望着她渐远的背影。
『玉桙(たまほこ )の道(みち )行かずあらばねもころのかかる恋には逢はざらましを』
→『路亦不走,怎能相逢;竟然落此情网中。』
偶然(ぐうぜん)、道で見かけた貴方に一目(ひとめ)惚(ぼ)れをしてしまうが…声をかけそびれてしまった。
→——对那个萍水相逢的她一见钟情,却错过了说话的机会。
「フン、何でも万葉集の歌に譬(たと )えるのは俺の悪い癖(くせ)だなぁ~ふぅ、仕方ないだろう~ずっと万葉集の研究をしてきたんだから。」
→呵,什么事都跟《万叶集》里的和歌对号入座实在是我的坏习惯。但也无妨,因为我是研究《万叶集》的。

万叶恋歌-桜之章01

古くから多くの人に読まれ、愛され続けてきた万葉集。
→《万叶集》自古以来就被广为传唱、深受人们的喜爱。
学校の授業で読んだことある?
→曾几何时,你是否也在学校课堂上读过?
なに?
→什么?
よく覚えてないだって?
→不太记得了?
まさか訳が難しいし、何て言ってるか分かんないって思ってる?
→莫非是觉得万叶和歌念起来一头雾水、很难理解其含义?
安心しろ。
→安心啦
これから始まる物語は万葉集の和歌を元に、現代風にアレンジした恋物語。
→下面的故事是在万叶和歌的基础上,用现代手法诠释的爱情小品。
だから、難しいのは苦手のお前でも大丈夫。
→所以,“怕难”的你也可以读懂哦。
俺が優しく教えてやるから。
→我会深入浅出地教你。
俺だけの声を聞いて。
→请专注于我的声音。
お前だけに囁こう。
→让我为你一人娓娓道来。