あなたは今、罪を感じますか?
皆さんにとって「罪」とは、どんなものでしょうか。私自身で語るならば、罪は「後悔する気持ち」その中に含まれる。そう思います。では、少し昔話を交え、お話をします。
物凄くリッチな家庭に育っている「お坊ちゃま」タイプの友達がいました。物凄く大きい・・300坪くらいはあったでしょうか。そうしたカントリー色の強い素敵な住まいに住んでました。毎月・・いや、正確には「毎日、必要な時、必要なだけ」お小遣いを貰い、こんなに持ってても使い道ないじゃん・・そう言いながら、クラスの皆にボヤいている。そういった環境の子でした。正直、羨ましかった。お小遣・・そんなもの。貰ったことが無い。それは何かのお駄賃。お酒を買いにいくとき持っていく、酒ビンの返却代。ジュース瓶の返却代。途中で拾える空き瓶すべてが、当時の私の宝物。私の生きる保障と収入源。そうした「捨てられたもの」、どうでも良い程度の小さなお金のリサイクル金。そんな、ほんの数十円。それを握り締め、コツコツ・・貯めていた。そんな自分からすれば、毎日好きなとき、好きなだけ・・何千円・・何万円・・いや、欲しいものがあれば、何でも買ってやるぞ!そんな家庭。羨望の目で、表情で。きっと、その子を見ていた気がする。それが、中学に入ってスグの頃。まだ、多くの同級生を「良く知らない・・まだ見慣れない・・」そんな頃。そうした状況のクラスがあり、そうしたクラスの時が過ぎていった。
学年が変わる頃。その子は人気者。いや、正確には「人気者と称え、歌われる、ピエロのような、周りの人にとっての金づる」そんなモノになっていた。恐らく、本人が一番理解していただろう。みんなお金目的!!そう思ったと思う。いつでも、どこでも、金・・金・・かね。みんな金なのかよ!!そう叫んでいる気がした。私自身、クラスの仲間に誘われ、何度もその子の家に遊びに言った。多くは、そうした人達と十数人で一斉に押しかける。食べる、飲む、遊ぶ。そして「何かおもしれぇ~ことねぇ~のかよ!?つまんねぇ~なぁ~・・」そんなコトを口にする。そんな大馬鹿者たちがそこにいた。たとえ本人が「今日はちょっと・・」「毎日こられるのも・・」そう言って嫌がっても「・・まぁまぁ。そう怒んなよ♪別にいいじゃん。どうせお前のとこ、誰もいないし。いてもお手伝いさんだけだろ?俺達は、お・きゃ・く・さ・ま♪」そんなコトを口々に、必ず誰かが毎日のように押しかけた。そんな状況が知らない所でも、もっと多くあった・・そんな気がする。
結局、そのままの環境で、その子を含む、私達は一緒に成長した。学校はその後、バラバラ。今ではどうしているか全く知らない。判らない。でも間違いなく、そいつには「世の中なんて、どうせお金だしな・・」そう思わせた。思わせてしまった事実があると思う。何も知らずとも、何も聞かされずとも。どうしてもそう感じてしまう。俺達がそいつを変えてしまった・・俺のせい・・俺もその仲間の中にいた・・そう思うから。間違いなく、それを作ったのは私達。「友達だという、自分達にだけ、都合の良い武器を理由に、相手の気持ちを、全く無視した愚か者・・」それが作った。そうなってしまった・・そんな現実。それが私には。私を含んだ、その時の仲間達にはある。・・いや、何を置いても先に、まず、持たなければいけないコトだ!と。そう思う。
でも、心は信じたがる。卑しくも、情けなくも、どうしても都合の良い世界を作りたがる。「まっ、大丈夫さ♪」その程度に。「絶対にあいつは、そんな人になってない!」そう願ってしまう。叫んでしまう。それは、ただの命乞い。ただの懺悔。それだけの為に。自分が許され・・許して欲しい。ただ、その一心の為だけ。まだ、ここにきてもそれを願い続ける。そんな愚かな自分が居る。正直、最悪。俺って最低・・。その言葉の通りの心象が、常にグルグルまわっていく。既に成長しすぎてしまった私たちには、もう、そのときを巻き戻すことはできない。そして、仮に願いが叶ったとしても、そいつにさせた想いの罪。それは、決して消せるものではないから。だからこそ、今でもそう思う・・思い続けるのだと思う。俺のせいだ・・俺達のせいだ・・と。
これの多くは「私たちのような大馬鹿もの」がいたから。それがこうした状況や、結果。それを生んだ。その後のこと、私は何も知らない、何も聞こえてこない。だから、今がどうなっているのかは、何もしらない。勝手な想像だけかもしれない。でも、少なくとも、そうした可能性を作った。作り出した。それは事実。私たちが・・そんな馬鹿な流れ・・クラスの雰囲気・・そんなモノに巻き込まなければ。絶対に起きることの無かったこと。愚かしい、情けない・・そんなこと。そうしたことが、昔あった。私は酷い人です。酷い人なんです。そう自分に胸を張って私は言える。とても褒められたものじゃない、そんな胸。だけど、それだけのコトを、私・・私を含む、その時の仲間達。そいつら全てには感じていて欲しい。感じる義務・・責任があるはずだから。罪という名の重荷は、自分達、俺達が作った。自分自身のせいなのだから。
今、ハッキリ覚えているだけで、これくらいのお話、いくつか出てきます。もしかしたら、気づいていないだけで、書ききれない・・言い切れない・・それ程のこともやっているかもしれない。だから、怖い。自分がここにいて。自分がいま生きていて。それで良いのか?・・そう常に感じる。今だから、うつ状態という、そんな時期だから。もしかしたら、それもあるかもしれない。でも、それは昔から思っていた。ただ、今は心が素直に叫んでいる・・それが、よく聞こえる。聞こえてくる。そんな状況になっているだけ。何かの咎がはずれ、関が崩壊した今だから、より多くの過去が、罪が、後悔として・・今の自分の存在を見つめてくる。・・じぃぃぃぃぃ・・そんな感触。そんな視線。目を閉じても、何かを見ても。常に感じるその視線。どうにもできない、何にもできない。だから怖い。だから恐ろしい。そんな感触。それが続いていく。延々と・・延々と・・。今までの自分が気づけなかったのは、耳を傾けていなかっただけ。・・心は、自分は、いつも声を出していた。叫んでいたはず。
・・ねぇ、それでいいの?・・ねぇ、本当にこれでいいの?
そう、いつも叫ばれていたから。聞いている。聞こえているのも気づいていたから。ただ、それに耳を貸さなかった自分。聞こうとしなかっただけ。これは間違っている・・そう気づいていたはず。自分の弱さ・・周囲との繋がりの継続。ただ、それだけの為に。そんなコトのために、私は自分自身の声を、叫びを。・・無視した。無視してしまっていた。だからこそ、正直、今でも自分にうんざりする。あぁ、俺って最低・・俺は大馬鹿。そう思う。思ってしまう。それしか思えない。そんなモノを常に・・いつまでも胸に抱え・・そして、あるとき突然思い出す。・・あぁ、やっぱり俺は愚か者・・と。何かの馬鹿さ加減に呆れ、後悔、失望し続ける。そんな毎日を送り、紡いできた。生きること自体が恥ずかしい。そう思うかのように。
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